MEMS事業
実績

国内大手プリンターメーカー向け インクジェット向け基板供給、樹脂接合サービス

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2008年~2010年


 インクジェットのインク供給の微細化、吐出安定化、高速化を目的にインクジェットヘッドへのMEMS技術の応用が2008年に開始されました。
 インクジェットプリンターでは、水鉄砲のような方法で紙にインクを吹き付けています。ノズル(吐出口)から狙った位置に適切な色のインクが、適量だけ当たるように調整してインクを吹き付けています。
 インクジェットのノズルは、直径が数ミクロンから数十ミクロンの穴です。インクも非常に細かい量で区切って高速に噴射しています。インクは赤系のマゼンタ(M)、青系のシアン(C)、黄色系のイエロー(Y)を重ねることでさまざまな色を表現しています。
 ノズルからインクを飛ばす方式には、ピエゾ(圧電素子)の変形による圧電振動板を使うものとバブル(泡)の膨張を使うものの二種類があります。いずれの方式も微小なインク量を正確に、かつ、高速に飛ばすことが重要となります。
 インクジェットヘッドには、インクを供給する通路、インクを押し出すアクチュエーター(振動板)、インクを微細化して吐出するノズルがあります。インクの流路や吐出ノズル部を構成するシリコン基板、これらの微細構造を封止したり、電気的に絶縁するためのガラス基板が用いられます。
 当社では、要素技術となるシリコン基板への微細形状の深堀加工、ガラス基板への微細穴加工、これらの基板を特殊樹脂にて接合(封止)するMEMS受託加工サービスを提供しました。

上記は、実際のインクジェットヘッドの構造とは形状が違いますが、数100ミクロンの直径の円柱を加工しています。シリコン基板の微細加工はDRIE(深堀反応性イオンエッチング)方式でフォトレジストをマスク材料として微細な形状を加工できます。
 一部の加工は、協力会社に依頼しましたが、素材調達から各種の複合加工、接合(封止)までの一貫加工サービスにより、他社に先行して試作品発表をされてお客様に貢献することができました。
MEMS受託加工のことなら、まずはお気軽にお問合せください。